Model MK LDは、インチェンティが世界中でLambrettaの製造ライセンスを販売し、イタリア以外の国で作られた最初のモデルです。
仕様
- 生産年月 :
- 1951年6月 - 1956年11月 / 1954年11月 - 1957年1月)
- 全生産台数 :
- 131,665台(8,694台) / 110,186台(2,020台))
- 排気量 :
- 125cc(148cc)
- ボアxストローク :
- 52mm × 58mm / 57mm × 58mm
- 気化器 :
- Dellorto(デロルト) MU 19 B4
- 変速機 :
- Teleflex(テレフレックス)社製ハンドシフトレバー式4段
- 最高出力 :
- 3.8PS/4.600r.p.m / 6.0PS/4.750r.p.m
- 最高速度 :
- 70-75Km/h / 75-80Km/h
- タイヤ :
- 4×8
- ブレーキ :
- アルミニウム・フィン付きドラムブレーキ
- 燃料タンク容量 :
- 6.3L(リサーブ0.7L)/ 6.8L(リサーブ0.8L)
- 燃料消費量 :
- 50Km/L
- 車両重量 :
- 85-88kg / 88-94kg
- 全長 :
- 1,770mm
- 全高 :
- 960mm
- 全幅 :
- 740mm(ハンドルバー)/740mm(ハンドルバー)
- 価格 :
- 158-152リラ / 164-179リラ(当時)
- バッテリー :
- 6v / 12v
特徴
- バージョンI(1951年~1952年) :
- アルミニウム・エンド・キャップ付きクロムメッキされたスチールのハンドルバー、小型ペダル(1952年中からはケーブル操作とより大きなペダルに修正)、25 Cタイプの円錐形工具キャリア・チューブ付きサドル・フレーム(1952年中からはクリップで閉じた円筒形の工具キャリア・チューブとキャップ付きの新しいサドル・フレームに修正)、クロムメッキされたのカバー付きブラック2ポジション・ライト・スイッチ、「フラワー」グリル付きホーン、滑らかなフォーク・カバー(1952年中からはより大きなブッシュを含めるためにインデント)。プレーン・ベアリングに搭載されたエンジン(1952年中からはサイレント・ブロック)。サイドカバーには、クロム・リング付きポート・ホール、レッグシールドにアルミニウムの「Lambretta」スクリプト、ヘッドランプの上に「Innocenti」バッジ。
- 125 LDの初期のモデル :
- リターン・ダンパの取り付けを可能にするように意図された、トーションバー・マウントの近くのエンジン・カバーでの第2のポートホールは実際には採用されなかった。
- バージョンII(1953年) :
- プラスチック製のレバー付きアルミニウムの調整可能なハンドルレバー、フロント・ブレーキは125mmに拡大、リア・サドルには乗客グラブハンドル、アイボリー・カラー・プラスチックでの2ポジション・ライト・スイッチ、伝統的なグリル付きホーン(1953年2月頃から)。サイドパネルにはプラスチック製のエアベント・グリル(バージョンIのパネルは、1953年のLDの初期のモデル用だった)、レッグシールドにプラスチック製の 「LD」シールドバッジ。
- バージョンIII(1954年) :
- クラッチとフロント・ブレーキ・レバーでのケーブル調整装置、ダークグリーン・サドル・カバー、フロント・ポジション・ライトとクロムメッキされたカバー付き3ポジション・ホワイト・ライト・スイッチ(1954年中から)、ハンドシールド付きグリップ。1954年中頃には、ダークグリーン・カバーと円錐形よりも二重円錐形のスプリングが装備された、前面に閉じた新しく、大きなサドルが導入。この場合、ツールキャリア・チューブは、リア・マッドガードに取り付けられた三角形のツールボックスに置き換えられた。1954年の終わりにゴム製のハンドルバー・コントロール・ケーブル・シースが導入された。
- 最終バッチ(1955年) :
- クロムメッキされたスチールのハンドルバー(調節可能でプラスチック製のレバー付き)、フロント・フォークのステムに潤滑油。より大きい150 D型の気化器エア・フィルター。
- 最後のモデル :
- トランスミッション・ハウジングにリア・ダンパーの設置。
年別フレーム番号
LD 125 MK I
- 1951年 :
- 000001 – 000137
- 1952年 :
- 000138 – 029610
- 1953年 :
- 029611 – 053197
LD 125 MK II
- 1953年 :
- 053198 – 075405
- 1954年 :
- 075406 – 117027
- 1954年 :
- 117028 – 117501
- 1955年 :
- 117502 – 119564
- 1956年 :
- 119565 - 140366
LD 150 MK II
- 1954年 :
- 105001 – 105442
- 1955年 :
- 105443 – 157721
- 1956年 :
- 157301 – 209890
LD 125 MK III
- 1957年 :
- 500001 – 530792
- 1958年 :
- 530793 – 543687
LD 150 MKIII
- 1957年 :
- 200001 – 281871
- 1958年 :
- 281872 – 313853
配色と仕上げ
- ボディ・カラー・パーツ :
- フォーク、フォーク・カバー、フレーム、レッグシールド、ヘッドランプ・サラウンド、サイド・パネル、乗客ランニングボード、フロント・マッドガード。
- アルミニウム塗装 :
- ホイール・ハブ、ホイール・リム、フロント・ブレーキ・シュー・バッキング・プレート、フロントとリア・サドル・フレーム(すべての大小スプリングを含む。場合によっては大きなスプリングがクロムメッキされている)、スタンド、スペア・ホイール・ホルダー、ナンバー・プレート・ホルダーとサポート、ツール・キャリア・チューブとそのカバー、トーションバー・レバー。
- グレイプライマー塗装 :
- 燃料タンク、リヤ・マッドガード。
- クランク・ケース :
- アルミニウム塗装。
- インテーク・マニホールド(アルミニウム製シート) :
- 清潔、半光沢(未研磨と無塗装)。
- キャブレター :
- エア・フィルターは、アルミニウム・シルバー塗装、研磨仕上げボディ、ニッケルメッキされたネジとフィッティング、アルミダイカストのカバーと「ティクル」。
- コントロール・ケーブル・シース :
- グレー。
- サドル :
- リアに「Aquila Continentale」と書かれたミッドブラウン、グレイン仕上げのイミテーションレザー。リアサドルの形は正方形または三角形のいずれかである(1951年~52年のみ)。
- 1954年からはリアに「Innocenti」と書かれたダークグリーン、グレイン細粒仕上げのイミテーション・レザー。
- サイレンサー :
- マットなブラック。
クロムメッキパーツ
- フレーム :
- ハンドルバー(スチールの場合)とその細部、ブレーキ・ペダル。セントラル・ハンドルバー・マウントでのボルト(1953年~1954年)。スリングヘッド上部ベアリング・サポート・プレート、フロアボード・ランナーとフィッティング。閉じたフロント・サドル。
- 電気パーツ :
- ヘッドランプとテールランプの周囲、ホーン・グリル、ライト・スイッチ・カバー(1954年以降)。
- エンジン :
- キックスターター・ペダル。
- ホイール :
- 大きなキャップ・ナット。
ニッケルメッキパーツ(54年中まで)/カドミウムメッキパーツ(54年中から)
- フロントフォーク :
- フロント・ホイールの荷台、ネジ、ピン。
- フレーム :
- すべてのネジとボルト、ルブリケータ―、ステアリング・ヘッド下部のベアリング・キャップ、トーショナルバーの8字形クリップ、特殊座金、ブッシュ。
- 電気パーツ :
- ライト・スイッチ・カバーのネジ。
- エンジン :
- レバー、スタッド、ネジ、オイル・プラグ、エンジン・ベアリング(サイレント・ブロック付きモデル)、エンジン・ベアリング・ダスト・キャップ(プレーン・ベアリング付きモデル)。 完全なTeleflexシース。
- ホイール :
- 小さなキャップ・ナット、ブッシュ、ホイール・ハブ・ブレーキ・レバー。
※ 1954年中にカドミウムメッキ(白い亜鉛に類似)は、ニッケルメッキの代替として導入されました。この新処理は、ニッケルメッキ資材在庫が枯渇した時に採用されました。そのため、1954年-1955年のLambrettaには、ニッケルメッキパーツとカドミウムメッキパーツの両方のパーツが使われています。
研磨パーツ
- エンジン :
- 大小のアレンボルト
光沢パーツ
- フレーム/ボディ :
- ハンドルバー・レバーとグリップ・キャップ(1951年-1952年のみ)。サイド・パネル・レバー(LDのみ)。ハンドルバー、セントラル・クランプとレバー・キャリア(1953年-1954年)、フロアボード・ランナー。
メンテナンス・データ
- 燃料/オイル混合物 :
- 5%
- 点火プラグ :
- Bosch(ボッシュ) 225ショート・スレッド
- 潤滑油 :
- SAE 15/50、400g
- 終減速機 :
- SAE 140、約100g
- キャブレター :
- Dellorto(デロルト)社製 MA 18B2 : 最大ジェット75、最小40、バルブ50
- Dellorto(デロルト)社製 MA 18B3 : 最大ジェット70、最小45、バルブ75
- Zenith(ゼニス)社製 : 最大ジェット102、最小40
- 点火進角 :
- Marelli(マニエッティ)社製 : フライホイール円周より34-39.5mm前方
- Filso(フィル祖)社製 : フライホイール円周より32-34mm前方
Lechlerシステム・カラー
- オリーブグリーン : 8021
- ライトシャモア : 8055
- サンドベージュ : 8029
- アルミニウム(エンジン/フレーム) : Fiat 690アルミニウム塗装